法律第百八十号 |
道路法をここに公布する。 御名 御璽 |
昭和二十七年六月十日 内閣総理大臣 吉田茂 |
道路法 目次 第一章 総則(第一條−第三條) 第二章 道路の種類並びに銘線の指定及び認定(第四條−第十一條) 第三章 道路の管理 第一節 道路管理者(第十二條−第二十八條) 第二節 道路の構造(第二十九條−第三十一條) 第三節 道路の占用(第三十二條−第四十一條) 第四節 道路の保全(第四十二條−第四十八條) 第四章 道路に関する費用、収入及び公用負担(第四十九條−第七十條) 第五章 監督(第七十一條−第七十八條) 第六章 道路審議会(第七十九條−第八十四條) 第七章 雑則(第八十五條−第九十八條) 第八章 罰則(第九十九條−第百六條) 附則 第一章 総則 (この法律の目的) 第一條 この法律は、道路網の整傭を図るため、道路に関して、路線の指定及び認定、管理、構造、保全、費用の負担区分等に関する事項を定め、もつて交通の発達に寄与し、公共の福祉を増進することを目的とする。 (用語の定義) 第二條 この法律において「道路」とは、一般交通の用に供する道で第四條各号に掲げるものをいい、トンネル、橋、渡船施設、道路用エレベーター等道路と一体となつてその効用を全うする施設又は工作物及び道路の附属物で当該道路に附属して設けられているものを含むものとする。 2 この法律において「道路の附属物」とは、道路の構造の保全、安全且つ円滑な道路の交通の確保その他道路の管理上必要な施設又は工作物で、左の各号の一に掲げるものをいう。 一 道路上のさく又は駒止 二 道路上の並木又は街燈で第十八條第一項に規定する道路管理者の設けるもの 三 道路標識、道路元標又は里程標 四 道路に接する道路修理用材料の常置場 五 道路に接する自動車駐事場で第十八條第一項に規定する道路管理者の設けるもの 六 前各号に掲げるものを除く外、政令で定めるもの (私権の制限) 第三條 道路を構成する敷地、支壁その他の物件については、私権を行使することができない。但し、所有権を移転し、又は低当権を設定し、若しくは移転することを妨げない。 第二章 道路の種類並びに路線の指定及び認定 (道路の種類) 第四條 道路の種類は、左に掲げるものとする。 一 一級国道 二 二級国道 三 都道府県道 四 市町村道 (一級国道の意義及びその路線の指定) 第五條 前條第一号の一級国道とは、国土を縦断し、横断し、又は循環して全国的な幹線道路網の枢要部分を構成し、且つ、都道府県庁所在地(北海道にあっては、支庁所在地。以下同じ。)その他政治・経済・文化上特に重要な都市を連絡する道路で、政令でその路線を指定したものをいう。 2 前項の規定による政令においては、路線名、起点、終点、重要な経過地その他路線について必要な事項を明らかにしなければならない。 (二級国道の意義及びその路線の指定) 第六條 第四條第二号の二級国道とは、一級国道とあわせて全国的な幹線道路網を構成し、且つ、左の各号の一に該当する道路で、政令でその路線を指定したものをいう。 一 都道府県庁所在地及び人口十万以上の市(以下これらを「重要都市」という。)を相互に連絡する道路 二 重要都市と一級国道とを連絡する道路 三 港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)第四十二條第二頃に規定する特定重要港湾、同法附則第五項に規定する港湾又は建設大臣め指定する重要な飛行場若しくは国際観光上重要な地と一級国道とを連絡する道路 四 二以上の市を連絡して一級国道に達する道路 2 前條第二頃の規定は、前項の場合について準用する。 (都道府県道の意義及びその路線の認定) 第七條 第四條第三号の都道府県道とは、地方的な幹練道路網を樽成し、且つ、左の各号の一に該当する道路で、都道府県知事が当該都道府県の区域内に存する部分につき、その路線を認定したものをいう。 一 市又は人口五千以上の町(以下、これらを「主要地」という。)とこれらと密接な関係にある主要地、港湾法第二條第二項に規定する重要港湾若しくは地方港湾、漁港法(昭和二十五年法律第百三十七号)第六條に規定する第二種漁港若しくは第三種漁港若しくは飛行場(以下これらを「主要港」という。)、日本国有鉄道、地方鉄道若しくは軌道の主要な停車場若しくは停留場(以下これらを「主要停車場」という。)又は主要な観光地とを連絡する道路 二 主要港とこれと密接な関係にある主要停車場又は主要な観光地とを連絡する道路 三 主要停車場とこれと密接な関係にある主要な観光地とを連絡する道路 四 二以上の市町村を経由する幹線で、これらの市町村とその沿線地方に密接な関係がある主要地、主要港又は主要停車場とを達絡する道路 五 主要地、主要港、主要停車場又は主要な観光地とこれらと密接な関係にある一級国道、二級国道又は前各号の一に規定する都道府県道とを連絡する道路 六 前各号に掲げるものを除く外、地方開発のため特に必要な道路 2 都道府県知事が前項の規定により路線を認定しようとする場合においては、あらかじめ当該都道府県の議会の議決を経なければならない。 3 第一項の規定により都道府県知事が認定しようとする路線が地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第百五十五條第二項に規定する市(以下「指定市」という。)の区域内に存する場合においては、都道府県知事は、当該指定市の長の意見を聞かなければならない。この場合において、当該指定市の長は、意見を提出しようとするときは、当該指定市の議会の議決を経なければならない。 4 二以上の都道府県の区域にわたる道路については、関係都道府県知事は、協議の上それぞれ議会の議決を経て、当該都道府県の区域内に存する部分にっいて、路線を認定しなければならない。 5 前項の規定による協議が成立しない場合においては、関係都道府県知事は、建設大臣に裁定を申請することができる。 6 建設大臣は、前項の規定による申請に基いて裁定をしようとする場合においては、関係都道府県知事の意見を聞かなければならない。この場合において、関係都道府県知事は、意見を提出しようとするときは、当該都道府県の議会の議決を経なければならない。 7 建設大臣が第五項の規定により路線を認定すべき旨の裁定をした場合においては、関係都道府県知事は、当該都道府県の区域内に存する部分について、それぞれ路線を認定しなければならない。この場合においては、第四項の規定による当該都道府県の議会の議決を経ることを要しない。 (市町村道の意義及びその路線の認定) 第八條 第四條第四号の市町村道とは、市町村の区或内に存する道路で、市町村長がその路線を認定したものをいう。 2 市町村長が前項の規定により路線を認定しようとする場合においては、あらかじめ当該市町村の議会の議決を経なければならない。 3 市町村長は、特に必要があると認める場合においては、当該市町村の区域をこえて“市町村道の路線を認定することができる。この場合においては、当該市町村長は、関係市町村長の承諾を得なければならない。 4 前項後段の場合においては、関係市町村長は、当該市町村の議会の議決を経なければ承諾をすることができない。 5 前項の承諾があつた場合においては、地方自治法第二百十條第一項の規定の適用については、同項に規定する協議が成立したものとみなす。 (路線の認定の公示) 第九條 都道府県知事又は市町村長は、第七條又は前條の規定により路線を認定した場合においては、その路線名、起点、終点、重要な経過地その他必要な事項を、建設省令で定めるところにより、公示しなければならない。 (路線の廃止又は変更) 第十條 都道府県知事又は市町村畏長は、都道府県道又は市町村道について、一般交通の用に供する必要がなくなつたと認める場合においては、当該路線の全部又は一部を廃止することができる。路線が重複する場合においても、同様とする。 2 都道府県知事又は市町村長は、路線の全部又は一部を廃止し、これに代るべき路線を認定しようとする場合においては、これらの手続に代え、路線を変更することができる。 3 前二項の規定により路線を廃止し、又は変更しようとする場合の手続は、路線の認定の手続に準じて行わなければならない。 (路線が重複する場合の措置) 第十一條 一級国道の路線と二級国道、都道府県道又は市町村道の路線とが重複する場合においては、その重複する道路の部分については、一級国道に関する規定を適用する。 2 二級国道の路線と都道府県道又は市町村道の路線とが重複する場合においては、その重複する道路の部分については、二級国道に関する規定を適用する。 3 都道府県道の路線と市町村道の路線とが重複する場合においては、その重複する道路の部分については、都道府県道に関する規定を適用する。 4 他の道路の路線と重複するように路線を指定し、認定し、芳しくは変更しようとする者又は他の道路の路線と重複している路線について路線を廃止し、若しくは変更しようとする者は、現に当該道路の路線を認定している者に、あらかじめその旨を通知しなければならない。 第三章 道路の管理 第一節 道路管理者 (一級国道の新設又は改築) 第十二條 一級国道の新設又は改築は、工事が高度の技術を要する場合、高度の機械カを使用して実施する必要がある場合、都道府県の区域の境界に係る場合、工事の規模が著しく大である場合等であつて、建設大臣が当該一級国道の路線の存する都道府県の知事がその工事を施行することが困難又は不適当と認める場合においては建設大臣が自ら行い、その他の場合においては都道府県知事がその路線の当該都道府県の区域内に存する部分について行う。 (二級国道の新設又は改築) 第十三條 二級国道の新設又は改築は、都道府県知事がそれぞれその路線が当該都道府県の区域内に存する部分について行う。 2 建設大臣は工事が高度の技術を要する場合、高度の機械カを使用して実施することが適当であると認める場合又は都道府県の区域の境界に係る場合においては、都道府県知事に代つて自ら二級国道の新設又は改築を行うことができる。この場合においては、建設大臣は、あらかじめその旨を当該都道府県知事に通知しなければならない。 3 第一項の規定により都道府県知事が行おうとする二級国道の新設又は改築に関する工事が都道府県の区域の境界に係る場合においては、関係都道府県知事は、あらかじめ新設又は改築に関する工事の設計及び実施計画について協議しなければならない。 4 第七條第五項及び第六項前段の規定は、前項の規定による協議が成立しない場合について準用する。 5 前項において準用する第七條第五項及び第六項前段の規定により建設大臣が裁定をした場合においては、第三項の規定による協議が成立したものとみなす。 (一級国道又は二級国道の維持、修繕その他の管理) 第十四條 前二條に規定するものを除く外、一級国道又は二級国道の維持、修繕、公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法(昭和二十六年法律第九十七号)第二條第二項に規定する災害復旧事業(以下「災害復旧」という。)その他の管理は、都道府県知事がそれぞれその路線が当該都道府県の区域内に存する部分について行う。 2 前條第二項の規定は、一級国道又は二級国道の災害復旧に関する工事について準用する。この場合において、同項中「二級国道の新設又は改築」とあるのは、「一級国道又は二級国道の災害復旧に関する工事」と読み替えるものとする。 3 前條第三項の規定は、都道府県知事が行おうとする一級国道又は二級国道の修繕又は災害復旧に関するエ事について準用する。この場合において、同項中「新設又は改築に関する工事」とあるのは、「修繕又は災害復旧に関する工事」と読み替えるものとする。 4 第七條第五項及び第六項前段の規定は、前項において準用する前條第三項の規定による協議が成立しない場合について準用する。 5 前項において準用する第七條第五項及び第六項前段の規定により建設大臣が裁定をした場合においては、第三項において準用する前條第三項の規定による協議が成立したものとみなす。 (都道府県道の管理) 第十五條 都道府県道の管理は、その路線の存する都道府県が行う。 (市町村道の管理) 第十六條 市町村道の管理は、その路線の存する市町村が行う。 2 第八條第三項の規定により市町村長が当該市町村の区域をこえて市町村道の路線を設定した場合においては、その道路の管理は、当該路線を認定した市町村長の統轄する市町村が行う。但し、当該路線が他の市町村の市町村道の路線と重複する場合においては、その重複する部分の道路の管理の方法については、関係市町村長がそれぞれ議会の議決を経て協議しなければならない。 3 第七條第五項及び第六項の規定は、前項但書の規定による協議が成立しない場合について準用する。この場合において、これらの規定中「関係都道府県知事」とあるのは「関係市町村長」と、「建設大臣」とあるのは「都道府県知事」と、同條第六項中「当該都道府県の議会」とあるのは「当該市町村の議会」と読み替えるものとする。 4 前項において準用する第七條第五項及び第六項の規定により都道府県知事が裁定をした場合においては、第二項但書の規定の適用については関係市町村長の協議が成立したものとみなす。 5 第二項但書の規定による関係市町村長の協議が成立した場合(前項の規定により関係市町村長の協議が成立したものとみなされる場合を含む。)においては、関係市町村長は、成立した協議の内容を公示しなければならない。 (管理の特例) 第十七條 指定市の区域内に存する一級国道及び二級国道の管理(建設大臣が行う一級国道又は二級国道の新設、改築又は災害復日に関する工事に係るものを除く。)は、第十二條、第十三條第一項及び第十四條第一項の規定にかかわらず、当該指定市の長が行い、指定市の区域内に存する都道府県道の管理は、第十五條の規定にかかわらず、当該指定市が行う。 2 指定市以外の市の長は、第十三條第一項及び第十四條第一項の規定にかかわらず、都道府県知事と協議して、当該市の区域内に存する二級国道の管理(建設大臣が行う二級国道の新設、改築又は災害復旧に関する工事に係るものを除く。)を行い、当該市は、第十五條の規定にかかわらず、都道府県と協議して、当該市の区域内に存する都道府県道の管理を行うことができる。 3 前二項の場合におけるこの法律の規定の適用についての必要な技術的読替は、政令で定める。 (道路の区域の決定及び供用の開始等) 第十八條 第十二條から前條までの規定によつて道路を管理する者(一級国道又は二級国道にあつては、都道府県知事。以下「道路管理者」という。)は、路線が指定され、又は路線の認定者若しくは変更が公示された場合においては、遅滞たく、道路の区域を決定して、建設省令で定めるところにより、これを公示しなければならない。道路の区域を変更した場合においても、同様とする。 2 道路管理者は、道路の供用を開始し、又は廃止しようとする場合においては、建設省令で定めるところにより、その旨を公示し、且つ、これを表示した図面を都道府県又は市町村の事務所において一般の縦覧に供しなければならない。但し、既存の道路について、その路線と重複して路線が指定され、認定され、又は変更された場合においては、その重複する道路の部分については、既に供用の開始があつたものとみなし、供用開始の公示をすることを要しない。 (境界地の道路の管理) 第十九條 地方公共団体の区域の境界に係る道路については、関係道路管理者は、第十四條から第十七條までの規定にかかわらず、協議して別にその管理の方法を定めることができる。 2 前項の規定による協議が成立しかい場合においては、関係道路管理著は、当該道路が都道府県の区域の境界に係るとき、又は関係道路管理者のいずれかが都道府県知事若しくは都道府県であるときは建設大臣に、その他のときは都道府県知事に裁定を申請することができる。 3 第七條第六項の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、第七條第六項中「建設大臣」とあるのは「建設大臣又は都道府県知事」と、「関係都道府県知事」とあるのは「関係道路管理者」と、「当該都道府県の議会の議決を経なけれほならない。」とあるのは「都道府県知事である道路管理者にあつてはその統轄する都道府県の議会に諮問し、その他の道路管理者にあつては道路管理者である地方公共団体の議会の議決を経なければならない。」と読み替えるものとする。 4 第二項及び前項において準用する第七條第六項の規定により建設大臣又は都道府県知事が裁定をした場合においては、第一項の規定の適用については、関係道路管理者の協議が成立したものとみなす。 5 第一項の規定による協議が成立した場合(前項の規定により関係道路管理者の協議が成立したものとみなされる場合を含む。)においては、関係道路管理者は、成立した協議の内容を公示しなければならない。 (兼用工作物の管理) 第二十條 道路と堤防、護岸、ダム、鉄道又は軌適用の橋、踏切道(道路と日本国有鉄道の鉄道若しくは地方鉄道又は軌道法(大疋十年法律第七十六号)による新設軌道との交さ部分をいう。)、駅前広場その他公共の用に供する工作物又は施設(以下これらを「他の工作物」と総称する。)とが相互に効用を兼ねる場合においては、当該道路の道路管理者及び他の工作物の管理者は、当該道路及び他の工作物の管理については、第十四條から第十七條までの規定にかかわらず、協議して別にその管理の方法を定めることができる。但し、他の工作物の管理者が私人である場合においては、道路については、道路に関する工事(道路の新設、改築又は修繕に関する工事をいう。以下同じ。)及び維持以外の管理を行わせることができない。 2 前頁の規定による協議が成立しない場合においては、当該道路の道路管理者又は他の工作物の管理者は、そのいずれかが国又は都道府県知事若しくは都道府県であるときは建設大臣及び当該他の工作物に関する主務大臣に、その他のときは都道府県知事(他の工作物に関する主務大臣の事務を分掌する地方支分部局の長があるときは、都道府県知事及び当該支分部局の長。以下本條並びに第五十五條第四項及び第五項において同じ。)に裁定を申請することができる。 3 第七條第六項の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、第七條第六項中「建設大臣」とあるのは「建設大臣及び他の工作物に関する主務大臣又は都道府県知事」と、「関係都道府県知事の意見」とあるのは「当該道路の道路管理者又は他の工作物の管理者の意見」と、「関係都道府県知事は、」とあるのは「当該道路の道路管理者は、」と、「当該都道府県の議会の議決を経なければならない。」とあるのは「都道府県知事である道路管理者にあつてはその統轄する都道府県の議会に諮問し、その他の道路管理者にあつては道路管理者である地方公共団体の議会の議決を経なければならい。」と読み替えるものとする。 4 第二項及び前項において準用する第七條第六項の規定により建設大臣及び当該他の工作物に関する主務大臣又は都道府県知事が裁定をした場合においては、第一項の規定の適用については、道路管理者と他の工作物の管理者との協議が成立したものとみなす。 5 第一項の規定による協議が成立した場合(前項の規定により道路管理者と他の工作物の管理者との協議が成立したものとみなされる場合を含む。)においては、当該道路の道路管理者は、成立した協議の内容を公示しなければならない (他の工作物の管理者に対する工事施行命令等) 第二十一條 道路と他の工作物とが相互に効用を兼ねる場合において、他の工作物の管理者に当該道路の道路に関する工事を施行させ、又は維持をさせることが適当であると認められるときは、前條及び第三十一條の規定によって協議をした場合を除く外、道路管理者は、他の工作物の管理者に当該道路に関する工事を施行させ、又は当該道路の維持をさせることができる。 2 前項の場合において、他の工作物が河川法(明治二十九年法律第七十一号)第四條第二項に規定する河川の附属物(以下「河川の附属物」という。)であるときは、当該工作物に関する工事の施行又は維持については、同法第十條第一碩の規定を適用するものとし、同條第二項の規定は、適用しない。 (工事原因者に対する工事施行命令) 第二十二條 道路管理者は、道路に関する工事以外の工事(以下「他の工事という。」に因り必要を生じた道路に関する工事又は道路を損傷した行為若しくは道路の補強、拡幅その他道路の構造の現状を変更する必要を生じさせた行為(以下「他の行為」という。)に因り必要を生じた道路に関する工事を当該工事の執行者又ほ行為者に施行させることができる。 2 前項の場合において、他の工事が河川法が適用され、又は準用される河川に関する工事(以下「河川に関する工事」という。)であるときは、当該道路に関する工事については、同法第十一條第二項の規定は、適用しない。 (附帯工事の施行) 第二十三條 道路管理者は、道路に関する工事に因り必要を生じた他の工事又は道路に関する工事を施行するために必要を生じた他の工事を道路に関する工事とあわせて施行することができる。 2 前項の場合において、他の工事が河川に関する工事又は砂防工事であるときは、当該他の工事の施行については、河川法第十一條第一項及び砂防法(明治三十年法律第二十九号)第八條の規定は、適用しない。 (道路管理者以外の者の行う工事) 第二十四條 道路管理者以外の者は、第十二條、第十三條第二項(第十四條第二項において準用する場合を含む。)若しくは第三項(第十四條第三項において準用する場合を含む。)又は第十九條から第二十二條までの規定による場合の外、道路に関する工事の設計及び実施計画について道路管理者の承認を受けて道路に関する工事又は道路の維持を行うことができる。但し、道路の維持で政令で定める軽易なものについては、道路管理者の承認を受けることを要しない。 (有料の橋又は渡船施設) 第二十五條 都道府県又は市町村てある道路管理者は、都道府県道又は市町村道について建穀大臣の許可を受けて、橋又は渡船施設の新設又は改築に要する費用の全部又は一部を償還するために、一定の期間を限り、当該橋の通行者又は当該渡船施設の利用者から、その通行者又は利用者が受ける利益をこえない範囲内において、條例で定めるところにより、料金を徴収することができる。 2 前項に規定する橋又は渡船施設は、左の各号に該当するものでなければならない。 一 その通行又は利用の範囲が地域的に限定されたものであること。 二 その通行者又は利用者がその通行又は利用に因り著じるしく利益を受けるものであること。 三 その新設又は改築に要する費用の全額を地方債以外の財源をもつて支弁することが著しく困難なものであること。 3 第一項の規定による許可を受けようとする道路管理者は、設計図その他必要な図面を添附して左に掲げる事項を記載した申請書を建設大臣に提出しなければならない。 一 工事方法 二 工事予算 三 工事の着手及び完成の予定年月日 四 収支予算の明細 五 料金 六 料金徴収期間 七 元利償還年次計画 4 建設大臣は、前項の規定による申請書を受理した場合において、申請に係る橋又は渡船施設の新設又は改築が第二項各号に該当し、且つ、申請に係る前項各号に掲げる事項が適正であると認められるときに限り、第一項の許可を与えることができる。 5 道路管理者は、第三項第一号又は第五号から第七号までに掲げる事項を変更しようとする場合においては、建設大臣の許可を受けなければならない。 6 道路管理者は、第三項第二号から第四号までに掲げる事項のみを変更しようとする場合においては、建設大臣に届け出ることをもつて足りる。 (許可を受けた道路管理者の義務) 第二十六條 前條第一項の規定による許可を受けた道銘管理者は、工事の途中において、建設省令で定めるところにより、都道府県である道路管理者にあつては建設大臣の、市町村である道路管理者にあつては都道府県知事の検査を受けなければならない。工事が完了した場合においても、同様とする。 2 建設大臣又は都道府県知事は、前項の規定による検査の結果当該橋又は渡船施設の構造が第三十條第一項又は第二項の規定に基く政令で定める技術的基準に適合しないと認める場合においては、工事方法の変更その他必要な措置をとるべきことを許可を受けた道路管理者に命することができる。 3 許可を受けた道路借理者は、第一項後段の規定による検査に合格した後でなければ、当該橋又は渡船施設の供用を開始してはならない。 (道路管理者の権限の代行) 第二十七條 建設大臣は、第十二条の規定により一級国道の新設若しくは改築を行う場合、第十三條第二項の規定により二級国道の新設若しくは改築を行う場合又は第十四條第二項において準用する第十三條第二項の規定により一級国道若しくは二級国道の災害復旧に関する工事を行う場合においては、政令で定めるところにより、道路管理者に代つてその権限を行うものとする。 2 第十九條の規定による協議に基き一の道路管理者がその地方公共団体の区域外にわたつて道路を管理する場合又は第二十條の規定による協議に基き他の工作物の管理者が道路を管理する場合においては、これらの者は、政令で定めるところにより、当該道路の道路管理者に代つてその権限を行うものとする。 (道路台帳) 第二十八條 道路管理者は、その管理する道路の台帳(以下本條において「道路台帳」という。)を調製し、これを保管しなければならない。 2 道路台帳の記載事項その他その調製及び保管に関し必要な事項は、建穀省令で定める。 3 道路管理者は、道路台帳の閲覧を求められた場合においては、これを拒むことができない。 第二節 道路の構造 (道路の構造の原則) 第二十九條 道路の構造は、当該道路の存する地域の地形、地質、気象その他の状況を考慮し、通常の衝撃に対して安全なものであり、且つ、円滑な交通を確保することができるものでなければならない。 (道路の構造の基準) 第三十條 道路の構造の技術的基準は、道路の種類ごとに左の各号に掲げる事項について政令で定める。 一 幅員 二 建築限界 三 線形 四 視距 五 こう配 六 路面 七 排水施設 八 交さ又は接続 九 待避所 十 前各号に掲げるものを除く外、道路の構造について必要な事項 2 橋その他政令で定める主要な工作物については、前項の規定による外、その構造強度について必要な技術的基準を政令で定めることができる。 3 前項に規定する工作物の新設又は改築に当つては、必要な構造計算又は試験によつてその構造が安全であることを確かめなければならない。 4 道路の附属物の構造について必要な技術的基準は、政令で定めることができる。 (道路と鉄道との交さ) 第三十一條 道路と日本国有鉄道の鉄道又は地方鉄道とが相互に交さする場合において、当該道路が一級国道又は二級国道であり、且つ、建設大臣が自らその新設又は改築を行うときは建設大臣が、その他のときは当該道路の道路管理者が日本国有鉄道又は当該地方鉄道業者と当該交さの方式、その構造、工事の施行方法及び費用負担について、あらかじめ協議しなければならない。但し、当該道路の交通量又は当該鉄道の運転回数が少ない場合、地形上やむを得ない場合その他政令で定める場合を除く外、当該交さの方式は、立体交さとしなければならない。 2 前項の規定による協議が成立しない場合においては、当該道路の道路管理者、日本国有鉄道又は当該地方鉄道業者は、建設大臣及び運輸大臣に裁定を申請することができるものとし、建設大臣と日本国有鉄道又は地方鉄道業者との協議が成立しない場合においては、建設大臣は、運輸大臣とあらためて協議するものとする。 3 第七條第六項の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、第七條第六項中「建設大臣」とあるのは「建設大臣及び運輸大臣」と、「関係都道府県知事の意見」とあるのは「当該道路の道路管理者、日本国有鉄道又は当該地方鉄道業者の意見」と、「関係都道府県知事は、」とあるのは「当該道路の道路管理者は、」と、「当該都道府県の議会の議決を経なければならない。」とあるのほ「都道府県知事である道路管理者にあつてはその統轄する都道府県の議会に諮問し、その他の道路管理者にあつては当該道路管理者である地方公共団体の議会の議決を経なければならない。」と読み替えるものとする。 4 第二、項の規定により建設大臣及び運輸大臣が認定をした場含又は同項の規定により建設大臣と運輸大臣との協議が成立した場合においては、第一項の規定の適用については、建設大臣又は当該道路の道路管理者と日本国有鉄道又は当該地方鉄道業者との協議が成立したものとみなす。 第三節 道路の占用 (道路の占用の許可) 第三十二條 道路に左の各号の一に掲げる工作物、物件又は施設を設け、継続して道路を使用しようとする場合においては、道路管理者の許可を受けなければならない。 一 電柱、電線、変圧塔、郵便差出箱、公衆電話所、広告塔その他これらに類する工作物 二 水管、下水道管、ガス管その他これらに類する物件 三 鉄道、軌道その他これらに類する施設 四 歩廊、雪よけその他これらに類する施設 五 地下街、地下室、通路その他これらに類する施設 六 露店、商品置場その他これらに類する施設 七 前各号に掲げるものを除く外、道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のある工作物、物件又は施設で政令で定めるもの 2 前項の許可を受けようとする者は、左の各号に掲げる事項を記載した申請書を道路管理者に提出しなければならない。 一 道路の占用(道路に前項各号の一に掲げる工作物、物件又は施設を設け、継続して道路を使用することをいう。以下同じ。)の目的 二 道路の占用の期間 三 道路の占用の場所 四 工作物、物件又は施設の構造 五 工事実施の方法 六 工事の時期 七 道路の復旧方法 3 第一項の規定による許可を受けた者(以下『道路占用者』という。)は、前項各号に掲げる事項を変更しようとする場合においては、その変更が道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のないと認められる軽易なもので政令で定めるものである場合を除く外、あらかじめ道路管理者の許可を受けなければならない。 (道路占有の許可基準) 第三十三條 道路昏理者は、道路の占用が前條第一項各号の一に該当するものであって道路の敷地以外に余地がないためにやむを得ないものであり、且つ、同條第二項第二項から第七号までに掲げる事項について政令で定める基準に適合する場合に限り、同條第一項又は第三の許可を与えることができる。 (工事の調整のための條件) 第三十四條 道路管理者は、第三十二條第一項又は第三項の規定による許可を与えようとする場合において、道路を不経済に損傷し、又は道路の交通に著しい支障を及ぼさないために必要があると認めるときは、当該申請に係る道路の占用に関する工事と他の申諸に係る道路の占用に関する工事若しくは他の道路占用者の道路の占用又は道路に関する工事とを相互に調整するために当該許可に対して必要な條件を附することができる。この場合において、道路管理者は、あらかじめ当該申請に係る道路の占用に関する工事を行おうとする者又は他の道路占用者の意見を聞かなければならない。 (国等の行う道路の占用の特例) 第三十五條 郵便、電気通信その他国の行う事業又は日本国有鉄道若しくは日本専売公社の行う事業のための道路の占用については、第三十二條第一項及び第三項の規定にかかわらず、これらの事業を行う者が道路管理者と協議すれば足りる。この場合において、同條第二項各号に掲げる事項及び第三十九條に規定する占用料に関する事項については、政令でその基準を定めることができる。 (水道、電気、ガス、事業等のための道路の占有の特例) 第二十六條 水道條例(明治二十三年法律第九号)、下水道法(明治三十三年法律第三十二号)、地方鉄道法(大正八年法律第五十二号)又は公益事業令(昭和二十五年政令第三百四十三号)の規定に基き、水管、下水道管、公衆の用に供する地方鉄道、ガス管、電柱又は電線を道路に設けようとする者は、第三十二條第一項又は第三項の規定による許可を受けようとする場合においては、これらの工事を実施しようとする日の一月前までに、あらかじめ当該工事の計画書を道路管理者に提出して置かなければならない。但し、災害に因る復旧工事その他緊急を要する工事又は政台で定める軽易な工事を行う必要が生じた場合においては、この限りでない。 2 道路管理者は、前項の計画書に基く工事(前項但書の規定による工事を含む。)のための道路の占用の許可の申請があった場合において、当該申請に係る道路の占用が第三十三條の規定に基く政令で定める基準に適合するときは、第三十二條第一項又は第三項の規定による許可を与えなければならない。 (道路の占用の禁止又は制限区域等) 第三十七條 道路管理者は、交通が著しくふくそうする道路又は幅員が著しく狭い道路について車両の能率的な運行を図るために特に必要があると認める場合においては、第三十三條、第三十五條及び前條第二項の規定にかかわらず、区域を指定して道路の占用を禁止し、又は制限することができる。 2 道路管理者は、前項の規定により道路の占用を禁止し、又は制限する区域を指定しようとする場舎においては、あらかじめ当該地域を管轄する警察署長に、当該道路の占有を禁止し、又は制限しようとする理由及ぴ区域について協議しなければならない。当該道路の占用の禁止又は制限の区域の指定を解除しようとする場合においても、同様とする。 3 道路管理者は、前二項の規定に基いて道路の占用を禁止し、又は制限する区域を指定しようとする場合においては、あらかじめその旨を公示しなければならない。 (道路管理者の道路の占用に関する工事の施行) 第三十八條 道路管理者は、道路の構造を保全するために必要があると認める場合又は道路占用者の委託があつた場合においては、道路の占用に関する工事で道路の構造に関係のあるものを自ら行うことができる。 2 前項の場合において、道路の構造を保全するために必要があると認めて道路管理者が自ら工事を行おうとするときは、当該道路管理者は、道路占用者に対して、あらかじめ自ら当該工事を行うべき旨及び当該工事を行うべき時期を通知しなければならない。 (占用料の徴収) 第三十九條 道路管理者(一級国道又は二級国道にあつては、道路管理者である都道府県知事の統轄する都道府県。以下本條中同じ。)は、道路の占用につき占用料を徴収することができる。但し、道路の占用が国の行う事業で政令で定めるもの及び地方公共団体の行う事業で地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)第六條第一項に規定する公営企業以外のものに係る場含においては、この限りでない。 2 前項の規定による占用料の額及び徴収方法は、道路管理者である地方公共団体の條例で定める。但し、第三十五條に規定する事業及び全国にわたる事業で政令で定めるものに係るものについては、政令で定める基準の範囲をこえてはならない。 (原状回復) 第四十條 道路占用者は、道路の占用の期間が満了した場合又は道路の占用を廃止した場合においては、道路の占用をしている工作物、物件又は施設(以下これらを「占用物件」という。)を除却し、道路を原状に回復しなければならない。但し、原状に回復することが不適当な場合においては、この限りでない。 2 道路管理者は、道路占用者に対して、前項の規定による原状の回復又は原状に回復することが不適当な場合の措置について必要な指示をすることができる。 (添加物件に関する適用) 第四十一條 道路管理者以外の者が占用物件に関し新たに道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のある物件を添加しようとする行為は、本節の規定の適用については、新たな道路の占用とみなす。 第四節 道路の保全 (道路の維持又は修繕) 第四十二條 道路管理者ば、道路を常時良好な状態に保つように維持し、修繕し、もつて一般交通に支障を及まさないように努めなければならない。 2 道路の維持又は修繕に関する技術的基準その他必要な事項は、政令で定める。 (道路に関する禁止行為) 第四十三條 何人も道路に関し、左に掲げる行為をしてはならない。 一 みだりに道路を損傷し、又は汚損すること。 二 みだりに道路に土石、竹木等の物件をたい積し、その他道路の構造又は交通に支障を及ぼす虞のある行為をすること。 (沿道区域における土地等の管理者の損害予防義務) 第四十四條 道路管理者は、道路の構造に及ぼすべき損害を予防し、又は道路の交通に及ぼすべき危険を防止するため、道路に接続する区域を、條例で定める基準に従い、沿道区域として指定することができる。但し、道路の各一側について幅二十メートルをこえる区域を沿道区域として指定することはできない。 2 前項の規定により沿道区域を指定した場合においては、道路管理着は、遅滞なくその区域を公示しなければならない。 3 沿道区域内にある土地、竹木又は工作物の管理者は、その土地、竹木又は工作物が道路の構造に損害を及ぼし、又は交通に危険を及ぼす虞があると認められる場合においては、その損害又は危険を防止するための施設を設け、その他その損害又は危険を防止するため必要な措置を講じなければならない。 4 道路管理着は、前項に規定する損害又は危険を防止するため特に必要があると認める場合においては、当該土地、竹木又は工作物の管理者に対して、同項に規定する施設を設け、その他その損害又は危険を防止するため必要た措置を講ずべきことを命ずることができる。 (道路標識の設置) 第四十五條 道路管理者は、道路の構造の保全又は交通の円滑を図るため、必要な場所に道路標議を設けなければならない。 2 前項の道路標識の種類、様式及び設置場所その他道路標識に関し必要な事項は、総理府令、建設省令で定める。 (通行の禁止又は制限) 第四十六條 道路管理者は、左ノ各号の一に掲げる場合においては、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため、区間を定めて、道路の通行を禁止し、又は制限することができる。 一 道路の破損、欠壊その他の事由に因り交通が危険であると認められる場合 二 道路に関する工事のためやむを得ないと認められる場合 2 道路管理者は、橋については、構造計算又は試験によつて安全であると認められる限度をこえる重量の車両(無軌條電車以外の軌道車を除く。以下同じ。)の通行を禁止することができる。 (車両の通行に関する措置) 第四十七條 道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため、道路との関係において必要とされる車両についての制限に関する基準は、政令で定める。 2 道路管理者は、道路において前項に規定する政令で定める基準をこえる車両を通行させている者に対し、当該車両の通行の中止、総重量の軽減、徐行その他通行の方法について、道路の構造の保全又は交通の危険防止のための必要な措置をすることを命ずることができる。 3 道路管理者は、路線を定めて道路を自動車運送事業のために使用しようとする者又は反覆して同一の道路に車両を通行させようとする者に対して、当該車両が第一項に規定する政令で定める基準に適合しない場合においては、当該基準に適合するように、道銘に関して必要な措置を講ずべきことを命ずることができる。 (通行の禁止又は制限の場合における道路標識等)、 第四十八條 道路管理者は、第四十六條の規定により道路の通行を禁止し、又は制限しようとする場合においては、禁止又は制限の対象、区間、期間及び理由を明りように記載した道路標識を設けなければならない。この場合において、道路管理者は、必要があると認めるときは、適当なまわり道を道路標識をもつて明示し、一般の交通に支障のないようにしなければならない。 2 道路管理者は、前條第一項の規定による政令で定める基準を特に明示する必要があると認められる場所には、道路標識を設けなければならない。 3 道路管理者は、第四十六條の規定により道路の通行を禁止し、又は制限しようとする場合においては、あらかじめ当該地域を管轄する警察署長に禁止又は制限の対象、区間、期間及び理由を通知しなければならない。緊急を要する場合で、あらかじめ警察署長に通知するいとまがなかつたときは、事後において、すみやにこれらの事項を通知しなければならない。 第四章 道路に関する費用、収入及び公用負担 (道路の管理に関する費用負担の原則) 第四十九條 道路の管理に関する費用は、この法律及び公共土木施設災害復旧事業費国庫負担法並びに他の法律に特別の規定がある場合を除く外、当該道路の道路管理者(一級国道又は二級国道にあつては道路管理者である都道府県知事の統轄する都道府県、その他の道路にあつては道路管理者である地方公共団体をいう。以下第五十七條、第六十條、第六十二條、第六十六條及び第六十八條を除き、太章中同じ。)の負担とする。 (一級国道の管理に関する費用) 第五十條 一級国道の新設又は改築に要する費用は、建設大臣が当該新設又は改築を行う場合においては国がその三分の二を、都道府県がその三分の一を負担し、都道府県知事が当該新設又は改築を行う場合においては国及び当該都道府県がそれぞれその二分の一を負担するものとし、維持、修繕その他の管理に要する費用は、都道府県の負担とする。但し、建設大臣が一級国道の新設又は改築を行う場合において、当該新設又は改築が長大橋、トンネル等の特に大規模な工事であつて、政令で定める基準をこえるものに係るときは、国の負担率を四分の三とすることができる。 2 前項の場合において、一級国道の新設又は改築に因って他の都道府県も著しく利益を受けるときは、建設大臣は、政令で定める基準により、その利益を受ける限度において、当該一級国道の所在する都道府県の負担すべき負担金の一部を著しく利益を受ける他の都道府県に分担させることができる。 3 前項の規定により建設大臣が著しく利益を受ける他の都道府県に一級国道の所在する都道席県の負担すべき負担金の一部を分担させようとする場合においては、建設大臣は、関係都道府県の意見を聞かなければならない。 (二級国道の管理に関する費用) 第五十一條 二級国道の新設又は改築に要する費用は、建設大臣が当該新設又は改築を行う場合においては国がその三分の二を、都道府県がその三分の一を負担し、都道府県知事が当該新設又は改築を行う場合においては国及び当該都道府県がそれぞれその二分の一を負担するものとし、維持、修繕その他の管理に要する費用は、都道府県の負担とする。 2 前條第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。 (市町村の分担金) 第五十二條 前三條の規定により都道府県の負担する費用のうち、その工事又は維持で当該都道府県の区域内の市町村を利するものについてほ、当該工裏又は維持による受益の限度において、当該市町村に対し、その工事又は維持に要する費用の一部を負担させることができる。 2 前項の費用について同項の規定により市町村が負担すべき金額は、当該市町村の意見を聞いた上、当該都道府県の議会の議決を経て定めなければならない。 (負担金の納付又は支出) 第五十三條 建設大臣が一級国道又は二級国道の新設又は改築を行う場合においては、まず全額国費をもつてこれを行つた後、都道府県は、政令で定めるところにより、第五十條第一項若しくは第二項又は第五十一條の規定に基く負担金を国庫に納付しなければならない。 2 都道府県知事が一級国道又は二級国道の新設又は改築を行う場合においては、国は第五十條第一項又は第五十一條第一項の規定に基く負担金を、第五十條第二項(第五十一條第二項において準用する場合を含む。)の規定により分担を命ぜられた他の都道府県はこれらの規定による分担金を、政令で定めるところにより、当該都道府県に対して支出しなければならない。 3 前條第一項の規定による市町村の分担金は、攻令で定めるところにより、都道府県に納付しなければならない。 (境界地の道路の管理に関する費用) 第五十四條 第四十九條から第五十一條までの規定により地方公共団体の負担すべき道路の管理に関する費用で地方公共団体の区域の境界に係る道路に関するものについては、関係道路管理者は、協議してその分担すべき金額及び分担の方法を定めるとができる。 2 第十九條第二項の規定は、前項の規定による協議が成立しない場合について準用する。 3 第七條第六項の規定は、前項において準用する第十九條第二項の規定による建設大臣又は都道府県知事の裁定について準用する。この場合において、第七條第六項中「建設大臣」とあるのは「建設大臣又は都道府県知事」と、「関係都道府県知事」とあるのは「関係道路管理者」と、「当該都道府県の議会」とあるは「都道府県知事である道路管理者にあってはその統轄する都道府県の、その他の道路管理者にあつては道路管理者である地方公共団体の議会」と読み替えるものとする。 4 第二項において準用する第十九條第二項の規定により建設大臣又は都道府県知事が裁定をした場合においては、第一項の規定の適用については、関係道路管理者の協議が成立したものとみなす。 (兼用工作物の費用) 第五十五條 第四十九條から第五十一條までの規定により国又は地方公共団体の負担すべき道路の管理に関する費用で、当該道路が他の工作物と効用を兼ねるものに関するものについては、建設大臣又は当該道路の道路管理者は、他の工作物の管理者と協議してその分担すべき金額及び分担の方法を定めるとができる。 2 前項の場合において、他の工作物が河川の附属物であるときは、河川法第三十條の規定を適用する。 3 第二十條第二項の規定は、建設大臣と他の工作物の管理者との協議が成立しない場合を除き、第一項の規定による協議が成立しない場合について準用する。建設大臣と他の工作物の管理者との協議が成立しない場合においては、建設大臣は、当該他の工作物に関する主務大臣とあらためて協議することができる。 4 第七條第六項の規定は、前項前段において準用する第二十條第二項の規定による建設大臣及び当該他の工作物に関する主務大臣又は都道府県知事の裁定について準用する。この場合において、第七條第六項中「建設大臣」とあるのは「建設大臣及び当該他の工作物に関する主務大臣又は都道府県知事」と、「関係都道府県知事の意見」とあるのは「当該道路の道路管理者又は他の工作物の管理者の意見」と、「関係都道府県知事は、」とあるのは「当該道路の道路管理者は、」と、「当該都道府県の議会」とあるのは「都道府県知事である道路管理者にあつてはその統轄する都道府県の、その他の道路管理者にあっては道路管理者である地方公共団体の議会」と読み替えるものとする。 5 第三項において準用する第二十條第二項の規定により建設大臣及び当該他の工作物に関する主務大臣若しくは都道府県知事が裁定をした場合又は第三項後段の規定により建設大臣と当該他の工作物に関する主務大臣との協議が成立した場合においては、第一項の規定の適用については、建設大臣又は当該道路の道路管理者と他の工作物の管理者との協議が成立したものとみなす。 (道路に関する費用の補助) 第五十六條 国は、建設大臣の指定する主要な都道府県道若しくは市道を整備するために必要がある場合、第七十七條の規定による道路に関する調査を行うために必要がある場合又は資源の開発、産業の振興、観光その他国の施策上特に道路を整備する必要があると認められる場合においては、予算の範囲内において、政令で定めるところにより、当該道路の新設又は改築に要する費用についてはその二分の一以内を、道路に関する調査又は一級国道若しくは二級国道の修繕に要する費用についてはその三分の一以内を道路管理者に対して、補助することができる。 (道路管理者以外の者の行う工事等に要する費用) 第五十七條 第二十四條の規定により道路管理者以外の着の行う道路に関する工事又は道路の維持に要する費用は、同條の規定により道路管理者の承認を受けた者又は道路の維持を行う者が負担しなければたらない。 (原因者負担金) 第五十八條 道路管理者は、他の工事又は他の行為に因り必要を生じた道路に関する工事の費用については、その必要を生じた限度において、他の工事又は他の行為につき費用を負担する者にその全部又は一部を負担させるものとする。 2 前項の場合において、他の工事が河川に関する工事であるときは、道路に関する工事の費用については、河川法第三十二條第二項の規定は、適用しない。 (附帯工事に要する費用) 第五十九條 道路に関する工事に因り必要を生じた他の工事又は道路に関する工事を施行するために必要を生じた他の工事に要する費用は、第三十二條第一項及び第三項の規定による許可に附した條件に特別の定がある場合並びに第三十五條の規定による協議による場合を除く外、その必要を生じた限度において、この法律の規定に基いて道路に関する工事について費用を負担すべき者がその全部又は一部を負担しなければならない。 2 前項の場合において、他の工事が河川に関する工事であるときは他の工事に要する費用については、河川法第三十二條第一項の規定は、適用しない。 3 道路管理者は、第一項の道路に関する工事が他の工事又は他の行為のために必要となつたものである場合においては、同項の他の工事に要する費用の全部又は一部を、その必要を生じた限度において、その原因となつた工事又は行為につき費用を負担する者に負担させることができる。 (他の工作物の管理者の行う道路に関する工事に要する費用) 第六十條 第二十一條第一項の規定によつて道路管理者が他の工作物の管理者に施行させた道路に関する工事に要する費用は、この法律の規定に基いて当該道路に関する工事について費用を負担すべき者が負担しなければならない。但し、当該他の工作物の管理者が当該道路に関する工事に因り利益を受けた場合においては、当該他の工作物の管理者に対し、その受けた利益の限度において、当該工事に要する費用の一部を負担させることができる。 (受益者負担金) 第六十一條 道路管理者は、道路に関する工事に因つて著しく利益を受ける者がある場合においては、その利益を受ける限度において、当該工事に要する費用の一部を負担させることができる。 2 前項の場合において、負担金の徴収を受ける者の範囲及びその徴収方法については、道路管理者である地方公共団体の條例で定める。 3 地方自治法第二百十七條第三項及び第四項の規定は、前項の規定による條例を制定し、又は改正する場合について準用する。 (道路の占用に関する工事の費用) 第六十二條 道路の占用に関する工事に要する費用は、第五十九條の規定の適用がある場合を除き、道路の占用につき道路管理者の許可を受けた着が負担しなければならない。第三十八條第一項の規定により道路管理者が自ら道路の占用に関する工事を行う場合も、同様とする。 (負担金の通知及び納入手続等) 第六十三條 前五條の規定による負担金の額の通知及び納入手続その他負担金に関し必要な事項は、政令で定める。 (収入の帰属) 第六十四條 第二十五條の規定に基く料金、第三十九條の規定に基く占用料並びに第五十八條かち第六十一條まで及び第六十二條後段の規定に基く負担金は、道路管理者の収入とする。 (義務履行のために要する費用) 第六十五條 この法律、この法律に基く命令若しくは條例又はこれらによつてする処分による義務を履行するために必要な費用は、この法律に特別の規定がある場合を除く外、当該義務者が負担したければならない。 (他人の土地の立入又は一時使用) 第六十六條 道路管理者又はその命じた者若しくはその委任を受けた者は、道路に関する調査、測量若しくは工事又は道路の維持のためやむを得ない必要がある場合においては、他人の土地に立ち入り、又は特別の用途のない他人の土地を材料置場若しくは作業場として一時使用することができる。 2 前項の規定により他人の土地に立り入ろうとする場合においては、あらかじめ当該土地の占有者にその旨を通知しなければならない。但し、あらかじめ通知することが困難である場合においては、この限りでない。 3 前項の規定により宅地又はかき、さく等で囲まれた土地に立ち入ろうとする場合においては、立入の際あらかじめその旨を当該土地の占有者に告げなければならない。 4 日出前及び日没後においては、占有者の承諾があつた場合を除き、前項に規定する土地に立ち入ってはならない。 5 第一項の規定により他人の土地に立ち入ろうとする者は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があつた場合においては、これを呈示しなければならない。 6 第一項の規定により特別の用途のない他人の土地を材料置場又は作業場として一時使用しようとする場合においては、あらかじめ当該土地の占有者及び所有者に通知して、その者の意見を聞かなければならない。 7 第五項の規定による証票の様式その他必要な事項は、建設省令で定める。 (立入又は一時使用の受忍) 第六十七條 土地の占有者又は所宥者は、正当な事由がない限り、前條第一項の規定による立入又は一時使用を拒み、又は妨げてはならない。(非常災害時における土地の一時使用等) 第六十八條 道路管理者は、道路に関する非常災害のためやむを得ない必要がある場合においては、災害の現場において、必要な土地を一時使用し、又は土石、竹木その他の物件を使用し、収用し、若しくは処分することができる。 2 道路管理者は、非常災害に因り道路の構造又は交通に対する危険を防止するためやむを得ないと認められる場合においては、災害の現場に在る者又はその附近に居住する者を防ぎよに従事させることができる。 (損失の補償) 第六十九條 道路管理者は、第六十六條又は前條の規定による処分に因り損失を受けた者に対して、通常生ずべき損失を補償しなければならない。 2 前項の規定による損失の補償については、道路管理者と損失を受けた者とが協議しなければならない。 3 前項の規定による協議が成立しない場合においては、道路管理者は、自己の見積つた金額を損失を受けた者に支払わなければならない。この場合において、当該金額について不服がある者は、政令で定めるところにより、補償金額の支払を受けた日から一月以内に収用委員会に土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第九十四條の規定による裁決を申請することができる。 (道路の新設又は改築に伴う損失の補償) 第七十條 土地収用法第九十三條第一項の規定による場合の外、道路を新設し、又は改築したことに因り、当該道路に面する土地について、通路、みぞ、かき、さくその他の工作物を新築し、増築し、修繕し、若しくは移転し、又は切土若しくは盛土をするやむを得ない必要があると認められる場合においては、道路管理者は、これらの工事をすることを必要とする者(以下「損失を受けた者」という。)の請求により、これに要する費用の全部又は一部を補償しなければならない。この場合において、道路管理者又は損失を受けた者は、補償金の全部又は一部に代えて、道路管理者が当該工事を行うことを要求することができる。 2 前項の規定による損失の補償は、道路に関する工事の完了の日から一年を経過した後においては、請求することができない。 3 第一項の規定による損失の補償については、道路管理者と損失を受けた者とが協議しなければならない。 4 前項の規定による協議が成立しない場合においては、道路管理者又は損失を受けた者は、政令で定めるところにより、収用委員会に土地収用法第九十四條の規定による裁決を申請することができる。 第五章 監督 (道路管理者等の監督処分) 第七十一條 道路管理者は、左の各号の一に該当する者に対して、この法律又はこの法律に基く命令の規定によつて与えた許可若しくは承認を取り消し、その効カを停止し、若しくはその條件を変更し、又は行為若しくは工事の中止、道路に存する工作物その他の物件の改築、移転、除去若しくは当該工作物その他の物件に因り生ずべき損書を予防するために必要な施設をすること若しくは道路を原状に回復することを命ずることができる。 一 この法律若しくはこの法律に基く命令の規定又はこれらの規定に基く処分に違反している者 二 この法律又はこの法律に基く命令の規定による許可又は承認に附した條件に違反している者 三 詐偽その他不正な手段によりこの法律又はこの法律に基く命令の規定による許可又は承認を受けた者 2 道路管理者は、左の各号の一に該当する場合においては、この法律又はこの法律に基く命含の規定による許可又は承認を受けた者に対し、前項に規定する処分をし、又は措置を命ずることができる。 一 道路に関する工事のためやむを得ない必要が生じた場合 二 道路の構造又は交通に著しい支障が生じた場合 三 前二号に掲げる場合の外、道路の管理上の事由以外の事由に基く公益上やむを得ない必要が生じた場合 3 道路管理者は、前二項の規定により処分をし、又は必要な措置をすることを命じようとする場合においては、あらかじめ当該処分又は措置に係る者について聴聞を行わなければならない。但し、道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため緊急やむを得ない場合においては、この限りでない。 4 道路管理者は、その吏員のうちから道路監理員を命じ、第二十四條、第三十二條第一項若しくは第三項、第三十七條、第四十條、第四十三條、第四十四條第三項若しくは第四項、四十六條若しくは第四十七條の規定又はこれらの規定に基く処分に違反している者(第一項又は第二項の規定による道路管理者の処分に違反している者を含む。)に対して第一項の規定によるその違反行為若しくは工事の中止を命じ、又は道路に存する工作物その他の物件の改築、移転、除却若しくは当該工作物その他の物件に因り生ずべき損害を予防するために必要な施設をすること若しくは道路を原状に回復することを命ずる権限を行わせることができる。 5 道路監理員は、前項の規定による権限を行使する場合においては、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があつたとをは、これを呈示しなければならない。 6 前項の規定による証票の様式その他必要な事項は、建設省令で定める。 (監督処分に伴う損失の補償等) 第七十二條 道路管理者は、第二十四條又は第三十二條第一項若しくは第三項の規定による承認又は許可を受けた者が前條第二項第二号又は第三号の規定による処分によつて通常受けるべき損失を補償しなければならない。 2 第六十九條第二項及び第三項の規定は、前項の場合について準用する。 3 道路管理者は、第一項の規定による補償の原因となつた損失が前條第二項第三号の規定による処分に因るものである場合においては、当該補償金額を当該事由を生じさせた者に負担させることができる。 (負担金等の強制徴収) 第七十三條 この法律、この法律に基く命令若しくま條例又はこれらによつてした処分により負担を命ぜられた負担金、占用料又は料金(以下これらを「負担金等」という。)を納付しない者がある場合においては、道路管理者(一級国道又は二級国道にあつては道路管理者である都道府県知事の統轄する都道府県。以下本條中同じ。)は、、督促状によつて納付すべき期限を指定して督促しなければならない。 2 前項の場合においては、道路管理者は、條例で定めるところにより、手数料及び延滞金を徴収することができる。但し、手数料は二十円を、延滞金は百円につき一日四銭の割合を乗じて計算した額をこえない範囲内で定めなければならない。 3 第一項の規定による督促を受けた者がその指定する期限までにその納付すべき金額を納付しない場合においては、道路管理者は、国税滞納処分の例により、前二項に規定する負担金等並びに手数料及び延滞金を徴収することができる。この場合における負担金等並びに手数料及び延滞金の先取特権は、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第一條第一項第十四号に規定する地方公共団体の徴収金以外の地方公共団体の徴収金と同順位とする。 4 手数料及び延滞金は、負担金等に先だつものとする。 5 負担金等並びに手数料及び延滞金を徴収する権利は、五年間行わない場合においては、時効に因り消滅する。 (建設大臣の認可) 第七十四條 都道府県知事又は都道府県知事である道路管理者は、それぞれ左の各号の一に該当する場合においては、建設省令で定めるところにより、建設大臣の認可を受けなければならない。但し、建設省令で定める軽易なものについては、この限りでない。 一 都道府県道の路線を認定し、変更し、又は廃止しようとする場合(第七條第五項から第七項までの規定により路線の認定について建設大臣が裁定をした場合及び第十一條第三項の規定により第七條第五項から第七項までに規定する手続に準じて路線の変更又は廃止について建設大臣が裁定をした場合を除く。) 二 一級国道又は二級国道を新設し、又は改築しようとする場合 (法令違反等に関する監督) 第七十五條 左の各号の一に該当する場合においては、建設大臣は一級国道、二級国道、都道府県道及び指定市の市道に関し、都道府県知事は指定市の市道以外の市町村道に関し、それぞれ当該道路管理者に対して、その処分の取消、変更その他必要な処分を命じ、又はその工事の中止、変更、施行若しくは道路の維持のため必要な措置をすることを命ずることができる。 一 道路管理者のした処分又は工事がこの法律、この法律に基く命令若しくは地方自治法第十四條第三項の規定による條例又はこれらに基いて建設大臣若しくは都道府県知事がした処分に違反すると認められる場合 二 道路の構造を保全し、又は交通の危険を防止するため特に必要があると認められる場合 2 前項の規定による建設大臣又は都道府県知事の処分に因り道路管理者が自己の処分を取り消し、又は変更したことに因り、損失を受けた者がある場合においては、道路管理者は、損失を受けた者に対し通常生ずべき損失を補償しなければならない。 3 第六十九條第二項及び第三項の規定は、前項の場合にっいて準用する。 (報告の提出) 第七十六條 道路管理者は、建設省令で定めるところにより、左に掲げる事項を都道府県知事又は都道府県である場合にあつては建設大臣に、市町村である場合にあつては都道府県知事に報告しなければならない。 一 道路整備計画 二 道路に関する工事の施行実績 三 第三十一條第一項の規定による協議の内容 四 第三十九條第二項又は第六十一條第二項の規定により定めた條例 五 道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第百二十四條の観定により提出した意見 (道路に関する調査) 第七十七條 建設大臣は、道路の交通量、道路の構造その他道路に関し必要な調査をその職員又は当該道路の存する地方公共団体の長若しくはその命じた職員に行わせることができる。 2 前項の規定により道路の交通量を調査するため特に必要があると認める場合においては、当該調査を行おうとする者は、道路を通行する車両を一時停止させ、当該車両の長さ、幅、高さ、総重量その他調査に必要な事項について質聞することができる。この場含においては、当該調査を行おうとする者は、その身分を示す証票を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを呈示しなければならない。 3 前項に規定する権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。 4 前各項に規定するものを除く外、第二項後段の規定による証票の様式その他道路の調査に関して必要な事項は、建設省令で定める。 (道路の行政又は技術に対する勧告等) 第七十八條 建設大臣は都道府県又は市町村に対し、都道府県知事は市町村に対し、道路を保全し、その他道路の整傭を促進するため、道路の行政又は技術に関して必要な勧告、助言又は援助をすることができる。 第六章 道路審議会 (道路審議会の設置及び所掌事務) 第七十九條 建設大臣の諮問に応じ、道路整備計画、一級国道若しくは二級国道の路線の指定又は道路の構造及び工法その他道路に関する制度を調査し、又は審議させるため、建設省の附属機関として道路審議会を置く。 2 道路審議会は、前項に規定する事項について、関係行政機関に建議することができる。 (道路審議会の組織) 第八十條 道路審議会は、委員二十人以内で組織する。 2 委員は、道路に関し学識経験を有する者並びに関係行政機関及び地方公共団体の職員のうちから建設大臣が任命する。但し、関係行政機関及び地方公共団体の職員のうちから任命される委員の数は、委員の総数の二分の一以下でなければならない。 (委負の任期) 第八十一條 関係行政機関及び地方公共団体の職員のうちから任命される委員を除く他の委員の任期は、二年とする。但し、委員が欠けた場合における補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。 2 委員は、再任されることができる。 3 委員は、非常勤とする。 (会長) 第八十二條 道路審議会に会長を置く。会長は、委員が互選する。 2 会長は、会務を総理し、道路審議会を代表する。 (道路審議会の庶務) 第八十三條 道路審議会の庶務は、建設省道路局において行う。 (政令への委任) 第八十四條 この章に規定するものを除く外、道路審議会の議事及び運営に関し必要な事項は、政令で定める。 第七章 雑則 (道路の附属物の新設又は改築) 第八十五條 一級国道又は二級国道に附属する道銘の附属物の新設又は改築は、建設大臣が自ら行う一級国道又は二級国道の新設又は改築に伴う場合を除き、当該一級国道又は二級国道の道路管理者が行う。 2 都道席県道又は市町村道に附属する道路の附属物の新設又は改築は、当該都道府県道又け市町村道の道路管理者が行う。 3 道路の附属物の新設又は改築に要する費用は、道路の附属物の新設又は改築が一級国道又は二級国道の新設又は改築に伴うものである場合においては、当該一級国道又は二級国道の新設又は改築に要する費用を負担する者がその負担の割合に応じて負担し、その他の場合においては、道路管理者(都道府県知事が道路管理者てある場合においては、その統轄する都道府県)が負担する。 (国の行う事業等に対する負担金の徴収) 第八十六條 第三十五條に規定する事業に対する第五十八條から第六十一條まで及び第六十二條後段の規定による負担金並びに道路の占用に伴う道路に関する工事の費用の負担金の額の決定並びにその徴収方法については、これらの基準を政令で定めることができる。 2 道路管理者は、第三十五條に規定する事業について第五十八條の規定により負担金を徴収しようとする場合又は第六十一條第二項の規定による條例を制定し、若しくは改正しようとする場合においては、前項に規定する政令で定める基準の範囲内においてしなければならない。 (許可等の條件) 第八十七條 建設大臣及び道路管理者は、この法律の規定によつてする許可、認可又は承認には、第三十四條の規定による場合の外、道路の構造を保全し、交通の危険を防止し、その他円滑な交通を確保するために必要な條件を附することができる。 2 前項の規定による條件は、当該許可、認可又は承認を受けた者に不当な義務を課することとならないものでなければならない。 (道等の特例) 第八十八條 国は、道の区域内の道路については、政令で定めるところにより、道路に関する費用の全額を負担し、若しくはこの法律に規定する負担割合若しくは補助率以上の負担著しくは補助を行い、又はこの法律に規定する以外の補助を行うことができる。地勢、気象等の自然的條件がきわめて悪く、且つ、資源の開発が充分に行われていない地域内の道路で政令で指定するものについても、同様とする。 2 建設大臣は、前項の規定により国が道路に関する費用の金額を負担する場合において、国の利害に特に関係があるときは、政令で定めるところにより、道路管理者の権限を行うことができる。 (都の特例) 第八十九條 都の特別区の存する区域内においては、都知事は、第七條第一項各号に掲げる基準によらないで、議会の議決を経て、都道の路線を認定し、変更し、又は廃止することができる。この場合においては、第七十四條の規定による建設大臣の認可を受けることを要しない。 2 都知事は、前項の規定により都道の路線を認定し、変更し、又は廃止しようとする場合においては、あらかじめ当該路線の存する特別区の長の意見を聞かなければならない。 (道路の敷地等の帰属) 第九十條 一級国道又は二級国道の新設又は改築のために取得した道路を構成する敷地又は支壁その他の物件(以下これらを「敷地等」という。)は国に、都道府県道又は市町村道の新設又は改築のために取得した敷地等はそれぞれ当該新設又は改築をした都道府県又は市町村に帰属する。 2 普通財産である国有財産は、都道府県道又は市町村道の用に供する場合においては、国有財産法(昭和二十三年法律第七十三号)第二十二條又は第二十八條の規定にかかわらず、当該道路の道路管理者である地方公共団体に無償で貸し付け、又は譲与することができる。 (道路予定地) 第九十一條 第十八條第一項の規定により道路の区域が決定された後道路の供用が開始されるまでの間は、何人も、道路管理者(建設大臣が自ら道路の新設又は改築を行う場合における建設大臣を含む。以下本條中同じ。)が当該区域内にある土地について権原を取得する前においても、道路管理者の許可を受けなければ、当該土地の形質を変更し、工作物を新築し、改築し、増築し、若しくは大修繕し、又は物件を附加増置してはならない。 2 道路の区域が決定された後道路の供用が開始されるまでの間においても、道路管理者が当該区域内にある土地について権原を取得した後においては、当該土地又は当該土地に設置された道路の附属物となるべきもの(以下「道路予定地」という。)については、第三條、第三章第三節、第四十三條、第四十四條、第七十一條から第七十三條まで、第七十五條、第八十七條及び次條から第九十五條までの規定を準用する。 3 第一項の規定による制限に因り損失を受ける者がある場合においては、道路管理者は、その者に対して通常受けるべき損失を補償しなければならない。 4 第六十九條第二項及び第三項の規定は、前項の規定による損失の補償について準用する。 (不用物件の管理又は交換) 第九十二條 道路の供用の廃止又は道路の区域の変更があつた場合においては、当該道路を構成していた不用となつた敷地、支壁その他の物件(以下「不用物件」という。)は、従前当該道路を管理していた者が一年をこえない範囲内において政令で定める期間、管理しなければならない。 2 第三條の規定は、前項の期間が満了するまでは、不用物件について準用する。 3 第一項の不用物件は、土地収用法第百六條の規定の適用については、同項に規定する期間内においては、不用物件とならないものとみなす。 4 道路管理者は、路線の変更又は区域の変更に因り、新たに道路を構成する敷地その他の物件を取得する必要がある場合において、これらの物件及び不用物件の所有者並びに当該物件について抵当権、賃借権、永小作権その他所有権以外の権利を有する者の同意があるときは、第一項の期間内においても、不用物件とこれらの物件とを交換することができる。 (不用物件の使用) 第九十三條 不用物件を他の道路の新設又は区域の変更のために使用する必要がある場合であつて、且つ、当該不用物件が当該道路の区域内にある場合において、当該道路の道路管理者がその旨を前條第一項の期間内に当該不用物件の管理者に申し出たときは、当該不用物件の管理者は、これを当該道路管理者に引き渡さなければならない。 (不用物件の返還又は譲与) 第九十四條 第九十二條第四項及び前條の規定に該当する場合を除き、不用物件がその管理者以外の者の所有に属する場合においては、当該不用物件の管理者は、第九十二條第一項の期間満了後、直ちにこれを所有者に返還しなければならない。 2 前項の場合において当該不用物件が国有財産であるときは、建設大臣は、当該国有財産の管理者である主務大臣と協議の上、国有財産として存置する必要があるものを除き、国有財産法第二十八條の規定にかかわらず、当該不用物件のあつた道路の管理の費用を負担した地方公共団体にこれを譲与することができる。 3 第一項の場合において、不用物件の管理者が過失がなくて当該不用物件の所有者を確知することができないときは、当該不用物件を供託することができる。 4 民法(明治二十九年法律第八十九号)第四百九十五條第二項並びに非訟事件手続法(明治三十一年法律第十四号)第八十一條及び第八十二條の規定は、前項の規定による供託について準用する。 5 第二項の規定により、譲与を受けることができる地方公共団体が二以上ある場合においては、そのいずれかが都道府県であるときは建設大臣が、その他のときは都道府県知事が譲与の割合を決定するものとする。 6 第二項の場合において、土地収用法第百六條又は民法第五百七十九條の規定による買受又は買戻の相手方は、譲与を受けた地方公共団体とする。 (不用物件に関する費用等) 第九十五條 第九十二條第一項の期間内における不用物件の管理若しくは同條第四項の規定による不用物件の交換又は前條の規定による不用物件の返還に要する費用は不用物件の管理着の負担とし、不用物件の管理に伴う収益は不用物件の管理者の収入とする。 (異議の申立、訴願又は訴訟) 第九十六條 道路管理者がした左の各号の一に掲げる処分について不服のある者は、処分のあつた日から三十日以内に、当該処分をした道路管理者(都道府県道又は市町村道にあつては、道路管理者である地方公共団体の長をいう。以下第四項及び第五項において同じ。)に異議の申立をすることができる。 一 第二十一條第一項又は第二十二條第一項の規定による道路管理者の命令 二 第二十三條第一項又は第三十八條第一項(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)の規定により道路管理者が自ら工事を施行すること。 三 道路管理者が第二十四條本文の規定による承認を与えないこと。 四 道路管理者が第三十二條第一項、若しくは第三項(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)の規定による許可を与えないこと又は許可の申請書を受理した日から三月を経過しても許可に関する処分をしないこと。 五 第三十九條第一項(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)の規定により道路管理者が徴収する占用料の額の決定 六 第四十條第二項(第九十一條第二項において準用する場合も含む。)の規定に基き道路管理者のした指示 七 第四十四條第四項(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)の規定に基き道路管理者のした命令 八 第四十六條又は第四十七條の規定に基き道路管理者のした通行の禁止又は制限その他の処分 九 第五十八條から第六十一條まで及び第六十二條後段の規定により道路管理者が課した負担金の額の決定 十 第七十一條第一項又は第二項(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)の規定に基き道路管理者のした処分 十一 第七十二條第三項(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)の規定により道路管理者が補償金の負坦を命じたこと又はその負担額の決定 十二 第七十三條(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)の規定に基き道路管理着がした処分 十三 第八十七條第一項(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)の規定により許可又は承認に條件を附したこと。 十四 第九十一條第一項の規定による許可を与えないこと又は許可の申請書を受理した日から三十回を経過しても許可に関する処分をしないこと。 2 第二十七條の規定により建設大臣又は一の地方公共団体の区域をこえて道路を管理する道路管理者若しくは道路と相亙に効用を兼ねる他の工作物の管理者が道路管理者に代つて道路管理者の権限を行う場合においてした前項各号に掲げる処分に対して不服のある者は、処分のあつた日から三十日以内に、それぞれ当該処分をした建殼大臣又は道路管理者に代つて権限を行う当該道路管理者(都道府県道又は市町村道にあつては、道路管理者である地方公共団体の長をいう。)若しくは他の工作物の管理者に異議の申立をすることができる。 3 第七十一條第四項(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)の規定に基き道路監理員がした処分に対して不服のある者は、処分のあつた日から三十日以内に、当該道路監理員を命じた道路管理者である地方公共団体の長に異議の申立をすることができる。 4 第三項の規定による異議の申立があつた場合においては、建設大臣又は道路管理者若しくは他の工作物の管理者は、申立を受理した日から三十日以内に文書をもつて決定しなければならない。 5 前項の規定による決定に不服のある者は、決定の通知を受けた日から十日以内に、建設大臣又は都道府県知事若しくは都道府県である道路管理者のした決定に対しては建設大臣に、他の工作物の管理者である主務大臣又は地方支分部局の長のした決定に対しては建設大臣及び当該他の工作物に関する主務大臣に、その他の道路管理者又は他の工作物の管理者のした決定に対しては都道府県知事に訴顧することができる。 6 前項の規定による訴願の裁決に不服がある者は、行政事件訴訟特例法(昭和二十三年法律第八十一号)第五條第一項の規定にかかわらず、裁決のあつた日から三月域内に限り、訴を提起することができる。 7 訴願法(町治二十三年法律第百五一号)第十二條の規定は、第一項の規定による異議の申立について準用する。 (道路管理者の権限の行使) 第九十七條 第十八條、第二十一條第一項、第二十二條第一項、第二十三條第一項、第二十四條、第二十六條第三項、第二十八條、第三十二條から第三十八條まで(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)、第四十條第二項(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)、第四十四條第一項、第二項及び第四項(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)、第四十五條第一項、第四十六條、第四十七條第二項及び第三項、第四十八條、第六十六條第一項、第六十八條、第七十條第一項後段、第七十一條第一項から第四項まで(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)、第八十七條第一項(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)、第九十一條第一項並びに第九十三條(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)に規定する道路管理者(道路管理者が都道府県知事である場合を除く。)の権限は、道路管理者である地方公共団体の長が行う。 (不適用規定) 第九十八條 第三條の規定は、他の工作物について道路の路線が指定され、又は認定された場合においては、当該他の工作物については、適用しない。 第八章 罰則 第九十九條 みたりに道路を損壊し、若しくは道路の附属物を移転し、芳しくは損壊して道路の効用を害し、又は道路における交通に危険を生じさせた者は、三年以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。 第百條 左の各号の一に該当する者は、一年以下の懲役又は三万円以下の罰金に処する。 一 第三十二條第一項又は第九十一條第二項において準用する第三十二條第一項の規定に違反して道路又は道路予定地を占用した者 二 第三十七條第一項又は第九十一條第二項において準用する第三十七條第一項の規定による禁止又は制限に違反して道路又は道路予定地を占用した者 三 第四十三條(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)の規定に違反した者 四 正当の事由がなくて第六十八條第一項の規定による土地の一時使用又は土石、竹木その他の物件の使用、収用若しくは処分を拒み、又は妨げた者 第百一條 左の各号の一に該当する者は、六月以下の懲役又は一万円以下の罰金に処する。 一 第三十二條第三項又は第九十一條第二項において準用する第三十二條第三項の規定に違反して道路又は道路予定地を占用した者 二 第四十六條第一項の規定による禁止又は制限に違反して道路を通行した者 三 第四十六條第二項の規定による禁止に違反して橋を通行した者 四 第六十七條の規定に違反して土地の立入又は一時使用を拒み、又は妨げた者 五 第九十一條第一項の規定に違反した者 第百二條 第七十一條第一項又は第二項(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)の規定による道路管理者の命令に違反した者は、五万円以下の罰金に処する。同條第四項(第九十條第二項において準用する場合を含む。)の規定による道路監理員の命令に違反した者についても、同様とする。 第百三條 第四十七條第二項の規定による道路管理者の命令に違反した者は、三万円以下の罰金に処する。 2 第四十七條第三項の規定による道路管理者の命令に違反した者は、五万円以下の罰金に処する。 第百四條 第四十四條第四項(第九十一條第二項において準用する場合を含む。)の規定による道路管理者の命令に違反した者は、一万円以下の罰金に処する。 第百五條 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前六條の違反行為をしたときは、行為者を罰するの外、その法人又は人に対して各本條の罰金刑を科する。但し、法人又は人の代理人、使用人その他の従業者の当該違反行為を防止するため、当該業務に対し、相当の注意及び監督が尽されたことの証明があつたときは、その法人又は人については、この限りでない。 第百六條 第二十七條の規定により道路管理者に代つてその権限を行う者は、本章の規定の適用については、道路管理者とみなす。 附則 この法律の施行期日は、公布の日から起算して六月をこえない期間内において政令で定める。但し、第五條から第十條まで、第七十四條第一号及び第六章の規定は、公布の日から施行する。 建設大臣 野田卯一 内閣総理大臣 吉田茂 |
|