法律第百八十四号 |
道路運送法施行法をここに公布する。 御名 御璽 |
昭和二十六年六月一日 内閣総理大臣 吉田 茂 |
道路運送法施行法 (他の法令の改廃) 第一條 道路運送法(昭和二十四年法律第百九十一号。以下「旧法」という。)は、廃止する。 第二條 運輸省設置法(昭和二十四年法律第百五十七号)の一部を次のように改正する。 第四條第三十八号の次に次の一号を加える。 三十八の二 自動車運送取扱事業の登録をし、及び自動車運送取扱事業の業務(附帯業務を含む。)に関し認可すること。 第四條第四十号中「道路運送法(昭和二十二年法律第百九十一号)」を「道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)」に改める。 第四條第四十四号中「自動車道事業この下に「自動車運送取扱事業、」を伽える。 第二十八條第一項第三号の次に次の一号を加える。 三の二 自動車運送取扱事業に関する登録又は認可に関すること。 第二十八條第一項第四号中「前三号」を「前四号」に改める。 第五十一條第一項第七号の次に次の一号を加える。 七の二 自動車運送取扱事業に関する登録又は認可に関すること。 第三條 土地收用法(明治三十三年法律第二十九号)の一部を次のように改正する。 第二條第四号中「專用自動車道」を「自動車道」に改める。 第四條 事業者団体法(昭和二十三年法律第百九十一号)の一部を次のように改正する。 第七條第二号中「道路運送法(昭和二十二年法律第百九十一号)第二十三條及び第二十四條第一項」を「道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第二十條及び第三十三條第一項」に改める。 第五條 日本国有鉄道法(昭靭二十三年法律第二百五十六号)の一部を次のように改正する。 第六十三條中「道路運送法(昭和二十二年法律第百九十一号)」を「道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)」に改める。 第六條 通運事業法(昭和二十四年法律第二百四十一号)の一部を次のように改正する。 第十五條中「道路運送法(昭和二十二年法律第百九十一号)第十條に規定する貨物自動車運送事業」を「道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号)第三條第二項第四号から第六号まで及び同條第三項第二号の自動車運送事業」に改める。 第七條 外国人の事業活動に関する政令(昭和二十五年政令第三号)の一部を次のように改正する。 第三條第一項第三号中「道路運送事業、」を「自動車運送事業、」に政める。 (最初の道路運送審議会の委員の候捕者の推薦) 第八條 道路運送法(昭和二十六年法律第百八十三号。以下「法」という。)第百七條の規定により都道府県知事が行う道路運送審講会の委員の候補者の推薦は、法附則の規定にかかわらず、昭和二十六年七月二日前においてもすることができる。 (道路運送審議会の委員の免職) 第九條 昭和二十六年六月三十日において旧法による道路運送審議会の委員である者は、その日において、辞令を用いることなく、その職を免ぜられるものとする。 (特定自動車運送事業の免許の失効) 第十條 旧法の規定に基く特定自動車運送事業の免許は、免許を受けた者が昭和二十六年六月三十日までに旧法第十四條の認可を受けなかつた場合には、旧法第三十二條第二項の規定にかかわらず、その日において効力を失う。 (旧法に基く処分等の効カ) 第十一條 旧法又は旧法に基く命令によりした免許、許可、認可、指定その他の行為で法に各々相当する規定のあるものは、別に定のあるものを除き、省令で定めるところにより、法によりしたものとみなす。 (法施行の際存する自動車交通事業財団) 第十二條 法施行の際現に存する自動車交通事業財団については、旧法は、法施行後も、なお、その効力を有する。 (法施行前にした行為に対する罰則の適用) 第十三條 法施行前にした行為に対す合酎甜則の適用については、旧法は、法施行後も、なお、その効力を有する。 (運賃及び料金の収受に関する特例) 第十四條 法第三條第二項第一号から第四号まで若しくは同條第三項第一号の自動車運送事業につき法第四條の免許を受けた者(第十一條の規定によりこれらの自動車運送事業につき法第四條の免許を受けたものとみなされた者を含む。)又は自動車道事業につき法第四十七條の免許を受けた者(第十一條の規定により法第四十七條の免許を受けたものとみなされた者を含む。)は、法第八條第三項、法第九條(法第七十二條において準用する場合を含む。)及び法第六十一條第三項の規定にかかわらず、これらの規定の適用の日から三箇月間は、法第八條第一項又は法第六十一條第一項の規定により認可を受けた運賃若しくは料金によつて運賃若しくは料金を収受し、又は収受した運賃若しくは料金の割戻をしてもよい。その者が、その期間内に法第八條第二項及び第三項の規定の適用を受ける同條第一項又は法第六十一條第二項及び第三項の規定の適用を受ける同條第一項の認可の申請をした場合において、認可があつた旨又は認可をしない旨の通知を受ける日までも同様とする。 第十五條 前條の規定は、法第三條第二項第五号、同項第六号及び同條第三項第二号の自動車運送事業につき法第四條の免許を受けた者(第十一條の規定によりこれらの自動車運送事業につき法第四條の免許を受けたものとみなされた者を含む。)について準用する。この場合において、前條中「三箇月」とあるのは、「一年」と読み替えるものとする。 第十六條 法第十條及び法第十一條の規定は、一般路線貨物自動車運送事業以外の貨物自動車運送事業を経営する者については、これらの規定の適用の日から一年間は、適用しない。 (運送約款に関する特例) 第十七條 第十一條の規定により法第三條第二項第一号から第三号までに掲げる自動車運送事業につき法第四條の免許を受けたものとみなされた者は、法第十二條の規定にかかわらず、法施行の日から三箇月間は、運送約款の許可を受けないでもよい。その者が、その期間内に法第十二條の認可を甲請した場合において、認可があった旨又は認可をしない旨の通知を受ける日までも同様とする。(現に休止中の自動車運送事業に関する特例) 第十八條 第十一條の規定により法第四十一條第一項の事業の休止の許可を受けたものとみなされた者の当該事業の休止の期間であつて、法施行の日から一年以後の日にわたるものは、法施行の日から一年の期間について事業の休止の許可を受けたものとみなす。 (供用約款及び保安上の供用制限に関する特例) 第十九條 第十一條の規定により法第四十七條の自動車道事業の免許を受けたものとみなされた者は、法第六十二條及び法第六十三條の規定にかかわらず、法施行の日から三箇月間は、供用約款及び供用制限の許可を受けないでもよい。その者が、その期間内に法第六十二條又は法第六十三條の認可を申請した場合において、認可があった旨又は認可をしない旨の通知を受ける日までの同様とする。(国において経営する自動車運送事業し関する特例) 第二十條 第十一條の規定により法第七十六條の承認を受けたものとみなされた事業については、当該官庁は、運輸省令で定めるところにより、その事業計画を運輸大臣に届け出なければならない。 第二十一條 第十一條の規定により法第七十六條の承認を受けたものとみなされた事業については、当該官庁は、法第八條第一項の規定にかかわらず、法施行の日から三箇月間は、 承認を受けないで運賃若しくは料金を收受してもよい。当該官庁が、その期間内に法第八條第一項の承認を申請した場合において、承認した旨又は承認しない旨の通知を受けるまでも同様とする。 第二十二條 第十四條及び第十五條の規定は、法第七十六條又は法第七十八條の承認を受けた事業(第十一條の規定により法第七十六條又は法第七十八條の承認を受けたものとみなされた事業を含む。)について準用する。この場合において、これらの規定中「法第四條の免許」又は「法第四十七條の免許」とあるのは、「法第七十六條の承認」又は「法七十八條の承認」と読み替えるものとする。 (自動車運送取扱事業に関する特例) 第二十三條 法施行の際現に自動車運送取扱事業に相当する事業を経営している者は、法施行の日から三箇月間は、法第八十條の規定による登録を受けないでも、自動車運送取扱事業を経営することができる。その者が、その期間内に法第八十條の登録を申請した場合において、登録があった場合において、登録があった旨又は登録の拒否があった旨の通知を受ける日までも同様とする。 (自家用自動車の共同使用に関する特例) 第二十四條 法施行の際現に法の自家用自動車に相当する自動車を共同で使用している者は、法施行の日から三箇月間は法第百條の規定による許可を受けないでも、当該自動車を共同で使用することができる。その者が、その期間内に法第百條の許可の申請をした場合において、許可があつた旨又は許可をしない旨の通知を受ける日までも同様とする。 (道路運送に関する団体の届出) 第二十五條 法施行の際現に法第百二十五條の団体に相当する団体であるものは、法施行の日から三十日以内に、省令で定めるところにより運輸大臣又は運輸大臣及び建設大臣に届け出なければならない。 附則 この法律は、法施行の日から施行する。但し、第八條の規定は、公布の日から、第九條及び第十條の規定は、昭和二十六年六月三十日から施行する。 内閣総理大臣 吉田茂 運輸大臣 山崎猛 建設大臣 増田甲子七 経済安定本部総裁 吉田茂 |
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