国道特38号
起点 鹿兒島縣大島郡名瀬町
終点 鹿兒島縣大島郡古仁屋町
延長 56.7 km
制定日 昭和18年3月6日

改正履歴

全体図 Download : MR-38.trk (トラックファイル)
旧国道特38号 (現奄美市住用町)
奄美大島の中には5路線の軍事国道があったが,その中で最後に指定を受けたのが国道特38号,時は昭和18年3月のことであった.

この時期に,何故,この区間が軍事国道として認定されたのかは資料も乏しく,想像の域を超えることはない.

区間は名瀬から古仁屋までであり,大正9年に指定を受けた鹿児島県道(名瀬古仁屋線)が軍事国道へと付け代わった(参照:鹿兒島縣告示第百五拾九號).

当時の地形図と照らし合わせても,該当するルートは現在の国道58号で,峠を含む山岳区間は旧道を辿ることでほぼ当時の国道区間をなぞることになる.

この軍事国道の最大の特徴は,41路線の中でも最も起伏に富んだ路線で,名瀬から古仁屋まで朝戸峠,スタル峠,三太郎峠,網野子峠,地頭峠の5つの峠を越える.

現在では網野子峠を除く4つの峠区間は平成時代に入ってから長距離トンネルが開削されたことによって利便性が高まった.

峠区間 トンネル名 延長 供用開始年月
朝戸峠 朝戸トンネル L = 1,725m 平成5年11月
スタル峠(※) 新和瀬トンネル L = 2,435m 平成13年8月
三太郎峠 三太郎トンネル L = 2,027m 平成元年9月
地頭峠 地蔵トンネル L = 1,065m 平成7年11月

※スタル峠の地名は旧版地形図(湯湾 1/50,000 国土地理院リスト番号156-11- 2 大正8年測図  昭和28年12月28日発行 )に記されている.


【参考・出典】
鹿児島県大島軍国道速成に関する件 海軍省-公文備考-昭和10年-S10-107,Ref.C05034502800,昭和10年

[2007.01.07作成]